小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

矛盾の今

みなさん、こんばんわ。

 

今日家を出る時に、あやうくマスクを忘れそうになった。これだけ習慣化されたと思ってきたものを忘れそうになるなんてと自分に呆れてしまうけれど、マスクをつけるのはどこまでいったって日常ではないよなと思ったりもする。いつかはつけなくていい日がくるはずだし、そうじゃない世界ってのは恐ろしい。

 

今後マスクをしなくてよくなる日がきて、でもそれはまだ随分先だろうけれど、その時に自然とマスクを外すことが自分はできるのかと考えた。僕は役者をやっているから、このコロナ禍でもマスクのない顔を人前に出すことがあった。だから、マスクを外した状態でいるのは抵抗ない気でいるんだけど、これが日常生活レベルになった時、果たして普通にしていられるか、今では少し自信がない。どこか恥ずかしい気がしちゃうと思うし、他人のマスクのない顔を見るのは何かいけないことなんじゃないかと考えてしまう気がする。舞台上だったからマスクを外してても平気でいられたけど、そうでない日常で、どこまで平常心でいられるか、今となっては想像できない。

 

そんな風に、一方ではマスクが未だに馴染んでなくて、一方ではマスクがない生活が想像できなくなっている。この矛盾を抱いている今ってのは不思議な状況だ。でも今しか感じられこの感覚は忘れないようにしときたいなと思う。何か人間として、大事なことがあるような気が、そんな気がするのでした。