小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

巡り巡ってスタート

みなさん、こんばんわ。

 

昨年の新型コロナウィルスの流行から舞台の配信が比較的当たり前に行われるようになって、それに伴って配信を見る機会も増えている。最初は手探りな部分もあったけれど、今ではどこも手慣れた感じとなっている。そうなったおかげで、配信だとしても実際に劇場で見ているかのようなクオリティになってきている。

 

配信でも十分楽しめるのだけど、そうなると逆に、配信で満足できちゃうものってあるなって思う。失礼な言い方だけれど。。それは作品の良し悪しというわけではないのだけど、作風的に映像として満足できるものってあるんだよなっていう。

 

それとは反対に、配信でも面白いけれどこれは劇場で見たいなって思う作品もある。映像だけでない生身で感じ取れる部分がありそうだっていう、その匂いみたいなのを配信から感じられる作品ってあるなって。

 

これは、どちらが作品として優れてるかってことじゃなくて、劇場での臨場感が必要なものかどうか、みたいた差かなと思っている。映画でも、映画館で見たほうが面白いものと、家で見るのでも満足なものってあると思っていて、そういう感じかなって思う。

 

もともと舞台を見ていて、これは舞台じゃなくちゃ表現できないなってものと、これはもしかしたら映像や、なんなら小説でも楽しめるよなって作品がある気がしていて、その違いみたいのが、配信のクオリティが上がったことでより顕著になったなって思っている。

 

なんだかそこに、これからの舞台の生きる道があるんじゃないかと思う。配信はただの副産物ではなく、配信があるおかげで舞台への引きつけができる。以前と同じように観劇ができる時がきて、その時にいいスタートを切れるかどうかは配信にかかっているだろうし、そしてその中身がどれだけ舞台でなきゃ表現できないものであるかが重要になってくる。要は根本はこれまでと変わらないのだけど、そのこれまでと同じような部分を大切にすることが大事って気付けたなっていう。

巡り巡ってすっきりとスタートに戻れたような気がするのでした。