小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

辞めるときは

みなさん、こんばんわ。

 

今日は、過去出演の作品を見た。

これまではあまり得意ではなかった過去の自分の出演作品を見ること、なんかここ最近は気持ちも変わってちょっと見てみようか、なんてなっている。

 

過去作品を見ると、どうしたって自分のイメージとのギャップを感じる。ここはこういうつもりで演技したけれどそうなってないなとか、こんな風に動いてんのか自分と、平常心で見ることはできてない。だからまぁ今までは見るのを躊躇ってしまったわけです。

 

そういえば昔先輩が、満足した芝居がたできたら演劇を辞めると言っていた。その時はイマイチぴんときていなかった。満足するのなんて当たり前、そのためにせっせこ稽古をするんじゃないか、と。

 

その当時はわからなかったけど、ここまで演劇に関わってくると、完全に満足するなんて到底できるもんじゃないということがわかる。ある程度自分の中で折り合いをつけることはできるけれど、しっかり満足するのは難しいし、どうしたらそうなれるのかもわからない。

 

思い返してみると、もしかしたら今芝居をしているのは、その先輩の言葉を聞いたからかもしれない。大学の演劇サークルで芝居を始め、大学卒業したら終わりのつもりが、しっかり納得して満足出来なかったから、その満足にたどり着くために未だに演劇をしているのかもしれない。

 

いつか完全に満足する日が来るのだろうか。わからない。わからないけれど、その道のりは単純ではなく険しいだろう。

 

なんにしても今こうして芝居をして楽しんでいるのだから、その先輩には感謝だ。ありがとうございます、ひでみつさん!