小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

観て欲しいから、シンプルな願い

みなさん、こんばんわ。

 

たすいち

「足がなくて不安」

初日まであと5日となりました。

今日も元気に稽古をしてまいりました。

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今回、物語としてもそうだしメンバーとしてもそうなのだけど、より多くの方に観てもらいたい。そりゃまぁ、芝居をやっている人はみんな思っていることだろうけれど、僕だって例に漏れずだ。なぜなら、この作品に自信があるから。

 

じゃあどうしたらより多くの方に観ていただけるのだろう。どうしたら、この作品の魅力を伝えられるのだろう。この部分が、すごく難しい。

 

舞台をやっている人につきまとう事、どうしたらお客様が観に来てくれるのか。新規のお客様に観に来てもらうにはどうしたらいいのか。

 

宣伝の仕方ってのはあるだろう。よく言われる、あらすじが抽象的すぎてどんな作品かわからない、映画みたく予告動画がないからどんな作品かわからないなどの問題。たしかにその通り。その曖昧さが、舞台の敷居を高くしちゃってるのでしょう。

でも、言い訳にはなるけれど、その抽象性というか、その決まりきっていない曖昧さが舞台の魅力でもあり、どんな作品が飛び出してくるかわからない緊張感も、舞台の醍醐味の一つなんじゃないかなと思ってはしまうのです。

 

だからね、ここからは僕の思う感覚での、「足がなくて不安」の魅力を語ります。

 

「足がなくて不安」の魅力のひとつとしては、舞台ならではって部分があると思う。

今回の作品は、谷本創の人生の話なのだけど、こういう誰かの一生の話って、どちらかといえば映像の方が向いていると思う。舞台だと、誰かの一生の話ってなったら、その人や周りの歳の取り方とか、着るものだったりシーンの場所だったり、そんな諸々の制約がのしかかってくる。しかも、他の舞台作品よりも少し面倒くさい形で。けれど映像ならその制約を最小限にすることができる。歳を取るなら、その歳に合った役者を使えばいいし、衣装とか演じる場所なんかも、他の映像作品と同じように、お金と労力をかければあらかた自由になる。

でもね、今回の作品は、その舞台ならではの不自由さが力となっている気がするんですよね。決まりきった舞台セットで色々な場面を創り上げていくことや、子供をいい歳の大人がやったり若造が年寄りやったり、容易に衣装を替えることもできないこと、そんな不自由で不完全な隙間を僕らの想像力で埋めることで、それがお客様の想像力を喚起してスパークを起こし面白さとなるんじゃないかなと思うのです。

 

と、ここまで書いて、上で書いてる魅力って、他の舞台でも当てはまる当たり前なことかと思ってしまった。今回だけに限ったことではないな…いやでもそう、その舞台だからこその魅力、それがより強く出ているんじゃないかなってことなのです。

 

あと魅力としては、やっぱり役者の皆さんかな。

人生を扱う作品って、人間としての強さがないと太刀打ちできないと思うんですよね。その強さを、今回のメンバーは持っていると思うのです。人間としての厚みというのか、懐の深さがあるから、人生譚というじゃじゃ馬的題材も乗りこなせるのだと思う。

 

最終的には観て欲しいというシンプルで勝手なお願いになるのだけれど、そう思うのは、それだけシンプルに作品に向き合えているから。

 

どうぞ観に来てください

 

たすいち第31回公演

「足がなくて不安」

2019年12月4日(水)〜8日(日)

サンモールスタジオ

一般 予約 3,500円/当日 3,700円

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公演の詳細はこちらよりご確認いただけます

http://tasuichi.wixsite.com/tasuichi/31


ご予約はこちらより

http://ticket.corich.jp/apply/103481/016/