小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

ポジティブなニュアンス

みなさん、こんばんわ。

 

もう年末も近付いてきて、あいさつに「良いお年を」を聞くことが多くなった。2020年の終わりを感じ、今年はこんな一年だったなという振り返りとともに、あぁこの6文字はいい言葉だなぁとしみじみ感じる。この6文字の中には、今年の肯定と来年への希望のニュアンスが感じられていい。明るい気持ちになる。

 

「良いお年を」は、「良いお年をお迎えください」の省略なわけだけれど、その省略によって、そこにちょっとした余白ができている気がして、その余白があるからいろんなポジティブなニュアンスが含まれるのかななんて思ったりする。

 

ポジティブな言葉を使うっていうのは大事だなと思っている。あまりにも無色透明無味乾燥な明るい言葉は危ないけれど、そうでないポジティブさは大切だなと思っている。ポジティブな言葉を使っていると考えもポジティブになっていくしね。

 

あぁすごいなって言葉、考えがある。たしか所ジョージさんの話だったと思うのだけど、所さんは死ぬ時に「ああ楽しかった」と言って死にたいらしい。でも言い慣れていないと死に際の意識が定かじゃない時に咄嗟に言葉が出てこない。だから毎日寝る前に一日を振り返って、「ああ楽しかった」と言う様にしてて、そう言える様に楽しんで生活しているのだという。なんとも究極にポジティブじゃないか。人生を楽しむために、そして死ぬことも受け入れるために、そこに思考を持っていく。あの一休さんですら「死にたくない」と言って亡くなったそうなのに、すごい生き方じゃないか。

 

役者をやっていて言葉を扱う仕事をしていて、だから言葉にはしっかりと相対していかなくてはならない。言葉とうまく付き合っていくために、言葉には気持ちよくなっていてもらわなくちゃね。その為にも、なるたけポジティブであるべきなんじゃないかなと思うのです。