前向きに夏
みなさん、こんばんわ。
家から駅までの道のりに、オリーブの木のある家がある。そんなに大きくはない、それでいてよく刈り込まれて手入れの行き届いている庭に、少し不釣り合いにしっかりと育ったオリーブの木が植っている。その木は今の夏模様によく映えているし、その光景はまるで夏の象徴のようにも感じられるし、南ヨーロッパの風景とはこうなのかなと想像させられるものがある。
真夏の暑さに辟易する頭の中にさらに夏らしい南ヨーロッパのイメージがだぶるのは、暑さにやられた身体に追い討ちかける行為なのかと思いきや、むしろそれは逆に清々しく、もっとカンカンに照りつける太陽を求めて、イタリアやギリシャに行ってみたくなる。暑さには暑さを、じゃないけれど、せっかく暑いんだったらとことん満喫してみたいぜと思う。暑さには暑さで対抗だ。
激辛料理を食べたり、屋外でスポーツしたり日光浴したり、暑さに面と向かって対峙してみるってのもある意味夏の醍醐味かもしれない。そういう時の汗って、ただ暑さを受け入れる時のとは違う、清々しくスッキリするものだったりする。そういう汗のかきかたは悪くない気がするし、夏じゃなきゃできないとなればある意味で贅沢な行為なのかも。
反対に、クーラーをガンガンにきかせた部屋で熱々の料理を食べるってのも、背徳感のある夏の醍醐味だったりする。
夏だからといって暑さは一様ではなく、その日ごとの暑さへの相対し方があるよな。それに、暑いからこそ夕暮れ時の涼やかさに得も言われぬ心地よいさを感じたりするわけで、暑い暑いとぐだぐだ言ってるのはよくないよなと自分に言い聞かせる。
ぼくは汗に弱い体質なので、何もしてなくたって汗をかく夏にはいい気がしないのだ。夏に対してはマイナスの感情からスタートしている。だからこそ、少しでも心地よく過ごしたくてどうにかこうにかプラス感情を貯めていっている。なんとか今年も、なんだかんだいい夏だったと、プラスな心持ちで終わりたいものだ。