小太刀賢のアーティチョーク茹でました

役者・小太刀賢が、日記のような週記のような、日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくるブログです

随分東京に住んでるんだな

みなさん、こんばんわ。

 

なんだかんだで東京に住むようになって10年以上が経った。あと何年かすれば地元で過ごした時間と同じになる。実感は湧かないけれど、随分東京に住んでるんだなと、他人事のように感心してしまう。

 

東京に住み始めたのは大学に入った時で、当時はこんなにも東京に住むようになるとは考えてもいなかった。卒業して就職したら地元に戻るか、あるいはどこか地方に就職するかなと思っていた。院までいって知識を深めたいなという心積もりがあるにはあったけれど、これも別段どうしてもといったものではなかった。大学生なんてそんなものかなと思うけれど、未来は今以上にふわふわしたものだった。

 

自分の人生の半分くらいを東京で過ごしてきたけれど、ここを新たな故郷としてこれからもずっと住み続けるかと言われたら、うーんどうだろうと悩んでしまう。ここまで住んできても、ばっちりとしっくりくるなという気はしない。どこまでいってもアウェーな感覚は拭いきれない。

 

どこか新しいところに住み出して、そこを終の住処として思うようになるにはどんな要素があればいいのだろう。終の住処とは言い過ぎか。とにかく、ここに住み続けたいと思うに至るにはどんな要素が必要なのだろう。そういうのって感覚的に、「ここは…!」みたいな感じで、まるで天啓みたいに感じるものなのかな。

 

映画とかで、望まない形で見知らぬ町に住むことになった主人公が、色々な問題を乗り越えてその町に愛着が湧いてきて、その町を離れる機会が訪れても最終的にそこに住み続ける、みたいなのってありますよね。ああいうの、ちょっと憧れるんですよね。図らずも行くことになった場所が自分の人生にとって大事な場所になる。そんな運命って素敵やんって思う。

 

今のところ東京に住んでいて、これから東京が、おれはここに骨を埋めるぞ、という場所になる日がくるのかな。いや、必ずしもそうなって欲しいというわけじゃないけれど、今は積極的に暮らしている場所なのだから、なるたけ前向きに住んでいたいよねという、そういう話。